専門医の頭痛ブログ

アクイプタとナルティークは併用できる?違い・使い分けを解説|頭痛専門医が解説

医師が患者にアクイプタとナルティークの違いについて説明している様子。穏やかな表情で、患者に寄り添う姿勢。

「アクイプタ」と「ナルティーク」は、どちらも片頭痛の治療に使われるお薬ですが、一緒に飲んでも大丈夫なのでしょうか?それぞれの違いや、どんな場合にどちらを選ぶべきか、詳しく解説していきます。

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【この記事のポイント】
  • ✅ アクイプタとナルティークは、どちらもゲパントと呼ばれるCGRP受容体拮抗薬
  • ✅ アクイプタは片頭痛の予防専用、ナルティークは片頭痛の急性期治療と予防の両方に使える
  • ✅ 併用は理論上可能だが、効果が上乗せされるかは不明
  • ✅ 予防薬としての選択は、ライフスタイルや頭痛の頻度などを考慮して医師と相談
目次
  1. アクイプタとナルティーク、何が違うの?
  2. アクイプタとナルティークの併用はできる?
  3. 予防薬として選ぶなら、どっち?
  4. 医師はどんなことを考えて処方するの?

アクイプタとナルティーク、何が違うの?

アクイプタ(一般名:アトゲパント)とナルティーク(一般名:リメゲパント)は、どちらもゲパントと呼ばれる種類の薬で、片頭痛の治療に使われます。ゲパントは、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体拮抗薬というグループに属し、片頭痛の発症に関わるCGRPの働きをブロックすることで効果を発揮します。

前川医師
頭痛専門医のひとこと

CGRPは、片頭痛が起こる際に放出される物質で、血管を拡張させたり、炎症を引き起こしたりする作用があります。ゲパントは、このCGRPが受容体と結合するのを邪魔することで、片頭痛の発症を抑えます。

では、この二つのお薬、何が違うのでしょうか?一番大きな違いは、その役割です。

  • アクイプタ: 片頭痛の予防専用のお薬です。毎日1回服用することで、片頭痛の発症頻度を減らす効果が期待できます。
  • ナルティーク: 片頭痛の急性期治療(頓服)と予防、両方の役割を担うお薬です。急性期治療薬として、頭痛が起きたときに服用することで、痛みを和らげることができます。また、予防薬としては、1日おきに服用します。

つまり、アクイプタは「予防すること」に特化しているのに対し、ナルティークは「起きてしまった頭痛を抑える」ことと「頭痛が起こる頻度を減らす」こと、両方ができるお薬なのです。

それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。以前の記事「アクイプタとは?効果・薬価・副作用をナルティークと比較|頭痛専門医が解説」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

アクイプタ ナルティーク
役割 片頭痛の予防 片頭痛の急性期治療と予防
服用方法 毎日1回 急性期:頭痛時、予防:1日おき

アクイプタとナルティークの併用はできる?

「アクイプタで予防しながら、頭痛が起きた時だけナルティークを飲む」というのは、理論的には可能です。実際、海外の臨床試験では、同様のCGRP受容体拮抗薬であるアトゲパント(アクイプタ)とリメゲパント(ナルティーク)の併用に関する研究も存在します(PMID: 36739335)。

ただし、ここで注意しておきたい点があります。それは、アクイプタとナルティークは、どちらも同じCGRP受容体をターゲットにしているということです。つまり、両方のお薬を併用したからといって、効果が単純に2倍になるわけではないということです。

CGRP受容体をブロックするお薬を2種類使うことで、効果が上乗せされるかどうかは、まだはっきりとしたデータがありません。それよりも、お薬の副作用が出やすくなる可能性や、医療費が高くなることを考慮する必要があります。

そのため、アクイプタとナルティークの併用については、自己判断せず、必ず医師に相談するようにしましょう。医師は、あなたの頭痛のタイプや頻度、他の治療薬との兼ね合いなどを考慮して、最適な治療法を提案してくれます。

予防薬として選ぶなら、どっち?

アクイプタとナルティーク、どちらを予防薬として選ぶべきかは、あなたのライフスタイルや頭痛の状況によって異なります。

  • アクイプタがおすすめな人:
    • 毎日きちんと薬を飲むことができる
    • 頭痛が月に何度も起こり、予防に力を入れたい
    • 頓服薬の使用をできるだけ減らしたい
  • ナルティークがおすすめな人:
    • 頭痛が起こる頻度がそれほど高くない
    • 頭痛が起きた時にも、同じ薬で対処したい
    • 毎日薬を飲むのが苦手

アクイプタは毎日1回の服用で、予防に特化した効果を発揮します。一方、ナルティークは1日おきの服用で、頭痛が起きた時にも頓服として使えるという柔軟性があります。ご自身のライフスタイルや、頭痛の頻度、頓服薬の使用状況などを考慮して、どちらがより自分に合っているか、医師と相談して決めるのが良いでしょう。

医師はどんなことを考えて処方するの?

医師がアクイプタやナルティークを処方する際には、以下の点を考慮しています。

  • 頭痛の頻度: 頭痛が月に何回くらい起こるのか
  • 急性期治療薬の使用状況: 頓服薬をどれくらいの頻度で使用しているのか
  • 他の病気や服用中の薬: 他の病気や、服用している薬との飲み合わせ
  • 患者さんの希望: 薬に対する希望や、ライフスタイル
  • 費用: 薬の費用

特に、薬の費用は重要なポイントです。アクイプタは毎日服用するため、ナルティークよりも薬代が高くなる可能性があります。ご自身の経済状況も考慮して、医師と相談するようにしましょう。気になる薬価については「片頭痛の薬代いくら?ナルティーク・アクイプタ・レイボーの薬価一覧2026|頭痛専門医が解説」で詳しく解説しています。

また、ナルティークには処方制限があるため、すべての患者さんに処方できるわけではありません。これらの点を総合的に判断して、医師はあなたに最適な治療法を提案します。

前川医師
頭痛専門医のひとこと

最近では、CGRP関連薬の注射薬も選択肢としてあります。内服薬が合わない場合や、より高い効果を期待したい場合は、注射薬も検討してみると良いでしょう。

当院では、頭痛のオンライン診療も行っています。お気軽にご相談ください。

前川裕貴 医師

前川 裕貴

脳神経内科専門医・頭痛専門医

日本頭痛学会 日本神経学会 日本内科学会

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