「アクイプタ」と「ナルティーク」は、どちらも片頭痛の治療に使われるお薬ですが、一緒に飲んでも大丈夫なのでしょうか?それぞれの違いや、どんな場合にどちらを選ぶべきか、詳しく解説していきます。
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- ✅ アクイプタとナルティークは、どちらもゲパントと呼ばれるCGRP受容体拮抗薬
- ✅ アクイプタは片頭痛の予防専用、ナルティークは片頭痛の急性期治療と予防の両方に使える
- ✅ 併用は理論上可能だが、効果が上乗せされるかは不明
- ✅ 予防薬としての選択は、ライフスタイルや頭痛の頻度などを考慮して医師と相談
アクイプタとナルティーク、何が違うの?
アクイプタ(一般名:アトゲパント)とナルティーク(一般名:リメゲパント)は、どちらもゲパントと呼ばれる種類の薬で、片頭痛の治療に使われます。ゲパントは、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体拮抗薬というグループに属し、片頭痛の発症に関わるCGRPの働きをブロックすることで効果を発揮します。
CGRPは、片頭痛が起こる際に放出される物質で、血管を拡張させたり、炎症を引き起こしたりする作用があります。ゲパントは、このCGRPが受容体と結合するのを邪魔することで、片頭痛の発症を抑えます。
では、この二つのお薬、何が違うのでしょうか?一番大きな違いは、その役割です。
- アクイプタ: 片頭痛の予防専用のお薬です。毎日1回服用することで、片頭痛の発症頻度を減らす効果が期待できます。
- ナルティーク: 片頭痛の急性期治療(頓服)と予防、両方の役割を担うお薬です。急性期治療薬として、頭痛が起きたときに服用することで、痛みを和らげることができます。また、予防薬としては、1日おきに服用します。
つまり、アクイプタは「予防すること」に特化しているのに対し、ナルティークは「起きてしまった頭痛を抑える」ことと「頭痛が起こる頻度を減らす」こと、両方ができるお薬なのです。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。以前の記事「アクイプタとは?効果・薬価・副作用をナルティークと比較|頭痛専門医が解説」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
| アクイプタ | ナルティーク | |
|---|---|---|
| 役割 | 片頭痛の予防 | 片頭痛の急性期治療と予防 |
| 服用方法 | 毎日1回 | 急性期:頭痛時、予防:1日おき |
アクイプタとナルティークの併用はできる?
「アクイプタで予防しながら、頭痛が起きた時だけナルティークを飲む」というのは、理論的には可能です。実際、海外の臨床試験では、同様のCGRP受容体拮抗薬であるアトゲパント(アクイプタ)とリメゲパント(ナルティーク)の併用に関する研究も存在します(PMID: 36739335)。
ただし、ここで注意しておきたい点があります。それは、アクイプタとナルティークは、どちらも同じCGRP受容体をターゲットにしているということです。つまり、両方のお薬を併用したからといって、効果が単純に2倍になるわけではないということです。
CGRP受容体をブロックするお薬を2種類使うことで、効果が上乗せされるかどうかは、まだはっきりとしたデータがありません。それよりも、お薬の副作用が出やすくなる可能性や、医療費が高くなることを考慮する必要があります。
そのため、アクイプタとナルティークの併用については、自己判断せず、必ず医師に相談するようにしましょう。医師は、あなたの頭痛のタイプや頻度、他の治療薬との兼ね合いなどを考慮して、最適な治療法を提案してくれます。
予防薬として選ぶなら、どっち?
アクイプタとナルティーク、どちらを予防薬として選ぶべきかは、あなたのライフスタイルや頭痛の状況によって異なります。
- アクイプタがおすすめな人:
- 毎日きちんと薬を飲むことができる
- 頭痛が月に何度も起こり、予防に力を入れたい
- 頓服薬の使用をできるだけ減らしたい
- ナルティークがおすすめな人:
- 頭痛が起こる頻度がそれほど高くない
- 頭痛が起きた時にも、同じ薬で対処したい
- 毎日薬を飲むのが苦手
アクイプタは毎日1回の服用で、予防に特化した効果を発揮します。一方、ナルティークは1日おきの服用で、頭痛が起きた時にも頓服として使えるという柔軟性があります。ご自身のライフスタイルや、頭痛の頻度、頓服薬の使用状況などを考慮して、どちらがより自分に合っているか、医師と相談して決めるのが良いでしょう。
医師はどんなことを考えて処方するの?
医師がアクイプタやナルティークを処方する際には、以下の点を考慮しています。
- 頭痛の頻度: 頭痛が月に何回くらい起こるのか
- 急性期治療薬の使用状況: 頓服薬をどれくらいの頻度で使用しているのか
- 他の病気や服用中の薬: 他の病気や、服用している薬との飲み合わせ
- 患者さんの希望: 薬に対する希望や、ライフスタイル
- 費用: 薬の費用
特に、薬の費用は重要なポイントです。アクイプタは毎日服用するため、ナルティークよりも薬代が高くなる可能性があります。ご自身の経済状況も考慮して、医師と相談するようにしましょう。気になる薬価については「片頭痛の薬代いくら?ナルティーク・アクイプタ・レイボーの薬価一覧2026|頭痛専門医が解説」で詳しく解説しています。
また、ナルティークには処方制限があるため、すべての患者さんに処方できるわけではありません。これらの点を総合的に判断して、医師はあなたに最適な治療法を提案します。
最近では、CGRP関連薬の注射薬も選択肢としてあります。内服薬が合わない場合や、より高い効果を期待したい場合は、注射薬も検討してみると良いでしょう。
当院では、頭痛のオンライン診療も行っています。お気軽にご相談ください。
