TACs(群発頭痛・短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNHA)・片側頭痛etc)は、いずれも片側に激しい痛み+自律神経症状(涙・鼻水・眼の赤み 等)が特徴。タイプごとに効く治療が違うので、見分けが肝心です。

TACsをざっくり比較(症状の型)
タイプ | 発作時間 | 回数 | キモの所見 | 鍵となる治療 |
---|---|---|---|---|
群発頭痛 | 15〜180分 | 1日1〜8回、群発期に集中 | 夜間に多い/落ち着きがないほど痛む/涙・鼻閉・眼瞼下垂 | 酸素吸入・皮下注/点鼻トリプタン、予防にベラパミル・短期ステロイド(橋渡し) |
短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNHA:SUNCT/SUNA) | 1〜600秒 | 1日数十〜数百回 | 電撃痛・流涙・結膜充血が顕著、誘発されやすい | ラモトリギン、他にカルバマゼピン/オクスカル、トピラマート 等 |
発作性片側頭痛(PH) | 2〜30分 | 1日5回以上が典型 | 片側の激痛+自律神経症状 | インドメタシンに劇的反応(診断的治療) |
持続性片側頭痛(HC) | 持続性(増悪を挟む) | ほぼ毎日 | 軽い痛みが持続し時々悪化 | インドメタシンに劇的反応(少量長期が必要なことも) |
疫学メモ:TACsはまれ。群発頭痛は成人の約0.1%前後と言われ、男性にやや多い傾向があります。
これ、TACsっぽい?(自己チェック)
- 痛みは必ず片側で、涙・鼻水・眼の赤み・瞼の下がりなどが同じ側に出る
- 群発期/季節/夜間など時間の偏りがある
- 強い痛みでじっとしていられない(群発頭痛に多い)
- 1回が数秒〜数分と極端に短く、何十回も起きる(SUNHAを疑う)
治療の柱(タイプ別)
群発頭痛
- 急性期:100%酸素(非再呼吸マスク)、皮下注/点鼻トリプタン
- 予防:ベラパミル(心電図で用量調整)、リチウム など
- 橋渡し:プレドニゾロン等の短期ステロイドで群発期立ち上がりを抑える
※トリプタンの回数管理は重要(MOH対策)。
SUNHA(SUNCT/SUNA)
- 第一選択:ラモトリギン
- 代替:カルバマゼピン/オクスカル、トピラマート
- 難治例:静注リドカイン、神経ブロック等の専門的治療
PH / HC(インドメタシン反応性)
- 診断的治療:インドメタシンで完全奏効が目安
- 維持は最少量。胃腸障害など副作用に注意

救急が必要なサイン
- これまでにない突然の激痛/進行する神経症状(麻痺・ろれつ障害・視野の欠け)
- 高熱・項部硬直・意識障害を伴う
当院は救急対応は行いません。緊急が疑われる場合は地域の救急へ。
当院オンライン受診の目安
- 「片側+自律神経症状」の発作をくり返す/仕事に支障
- 群発期の立ち上がりは早急な短期ステロイド療法が重要
- 診断がつかず、タイプ別の治療設計をしたい
受診後はカルテIDを発行し、患者さま専用の頭痛日誌フォームをご案内。日誌をもとに予防と急性期の「持ち駒」を整えます(AI分析はIDのある方限定)。
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