専門医の頭痛ブログ

緊張型頭痛のトリガーポイント|こりと広がる痛みの見つけ方と対処

緊張型頭痛のトリガーポイントを気にする40代日本人男性のイメージ

肩や首のコリの“点”が、こめかみや後頭部へ離れた場所に痛みを飛ばすことがあります。これがトリガーポイント。場所を見つけ、強すぎないケアと姿勢のリセット+頭痛体操で、緊張型頭痛はかなり楽になります。

頭痛専門医のひとこと
40代男性では「長時間の座位+肩すくめ姿勢」が典型。小さな圧+短いセットで十分です。強揉みや長時間は逆効果になりがち。

これ、緊張型かも?(自己チェック)

  • 片側/両側のしめつけ・重い痛み(ズキズキは弱い)
  • 肩/首のこりと同時に悪化しやすい
  • 光・音の苦手はあっても吐き気は少ない
  • 作業やストレスで悪化、入浴や睡眠で軽くなる

よくある「コリの点」と広がる痛み

場所の目安広がる痛みの典型安全なセルフケアの指針
後頭下筋群 後頭骨のすぐ下、うなじの奥 後頭部〜頭頂「帽子の縁」様 温め→指腹でやさしく30–45秒、1–2セット/側。うつ伏せで強圧は避ける
僧帽筋上部 肩〜首の付け根(肩こりの定番) 側頭部・耳の上・首筋 座位で肩を下げ、指腹で軽圧。痛み5/10未満を目安
胸鎖乳突筋(SCM) 耳の前から鎖骨へ斜めに走る帯 こめかみ・目の奥・頬 つまみ揉みは避け、端を支える程度に。めまい感が出たら中止
側頭筋/咬筋 こめかみ〜ほお骨の上 こめかみ・側頭部 歯の食いしばりを意識してオフ。舌を上顎に軽く当てるリラックス位

今日の対処(安全版セルフケア)

  1. 温める:蒸しタオルやシャワーで2〜3分。
  2. 優しい点圧:指腹で30–45秒、痛み5/10未満。左右1–2セット。
  3. 姿勢リセット90秒:椅子の背にもたれ、肩を落として呼吸をゆっくり。
  4. 仕上げに「頭痛体操」:下のリンク先を見ながら無理のない範囲で1セット。

強揉み/長時間/器具の強圧は炎症を悪化させることがあります。翌日に痛みが増える場合は中止し、方法を見直しましょう。

頭痛体操の取り入れ方(外部PDF)

日本頭痛協会監修の頭痛体操は、こりをやさしく解き、痛みを広げにくい姿勢づくりに役立ちます。
まずは1日1〜2回・5分以内から。痛みが強い日は動きが小さくてもOKです。

頭痛体操(PDFを開く) ↗

  • 首を反らしすぎない・めまい感が出たら一旦中止
  • 痛み5/10未満を目安に、呼吸を止めない
  • 続ける日は短く・回数少なめでもOK(“毎日少し”が効きます)
頭痛専門医のひとこと
「体操→姿勢リセット→軽い作業再開」の流れが現実的。動かしやすい時間帯(朝/入浴後)に固定すると習慣化しやすいです。

薬の使い方(やりすぎ注意)

市販薬(アセトアミノフェン/NSAIDs)は必要なときだけ適正量で。増えがちなときは、薬剤使用過多(MOH)に要注意です。

再発を減らす設計(デスク・生活)

  • 30–45分ごとに小休止(タイマー推奨)
  • 肘は体側に寄せる・キーボードを近くに
  • 画面の上端=目線・椅子はややリクライニング
  • 睡眠:就寝/起床を一定に、寝具を見直す
  • 運動:週3回・20〜30分の有酸素+肩甲帯の軽い筋トレ

うまくいかないときの見直しポイント

圧が強すぎない?
「心地よい圧」まで下げる。

時間が長すぎない?
30–45秒×1–2セットで十分。

姿勢のクセ
肩すくめ・前のめりを意識してOFF。

当院オンライン受診の目安

  • セルフケアと市販薬でも反復する/生活に支障が出ている
  • 肩首のこりが強く、トリガーポイントが何度も再燃する
  • 薬の回数が増えがちで、MOHが心配

受診後はカルテIDを発行し、患者さま専用の頭痛日誌フォームをご案内。日誌をもとに生活+薬+ケアを個別に設計します(AI分析/グラフ化はIDのある方限定)。

当院オンライン頭痛外来の流れ

1

公式LINEを登録

メニューから「予約」→「頭痛外来」を選択してください。

2

初診を予約(ビデオ診療)

ご都合のよい日時をお選びください。

3

予約後にカルテIDを発行

患者さま専用の頭痛問診票・頭痛日誌をLINEでご案内します(初診までにご記入)。

4

日誌をもとに診察

合う薬・使い方・生活の整え方を設計。
ご希望によりパーソナルサポート(自由診療)で日誌のAI分析・グラフ化・24時間チャットを追加(詳しくはこちら)。

頭痛日誌のAI分析・グラフ化のサンプルイメージはこちら
頭痛日誌のAI分析・グラフ化のサンプルイメージ
※サンプルです。実在の症例ではなく、効果を保証するものではありません。
頭痛専門医の写真(前川 裕貴 医師)
この記事を書いた人
頭痛センター長・頭痛専門医 前川 裕貴(医師)

オンライン頭痛外来は前川が担当します。記録を活かした診療(頭痛日誌のAI分析)で、“合う薬・使い方・生活の整え方”を一緒に設計します。※救急を要する症状は当院の対象外です。

オンライン頭痛外来のご案内

ご予約はLINEからお願いいたします。まずは落ち着ける場所で休み、合う薬・治療方針を一緒に見つけましょう。
頭痛日誌サンプルもご用意しています。当院では頭痛日誌をGoogleフォームで提出いただき、集計&解析して診療に役立てています。
さらにパーソナルサポートプラン(自由診療)では、日誌をAIで分析して傾向をレポート&グラフ化。24時間チャットで医師といつでも相談できます。

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保険診療はオンライン頭痛外来、自由診療の詳細はリンク先をご確認ください。