専門医の頭痛ブログ

当院オンライン診療での注射薬(トリプタン・CGRP)処方ルール

オンライン診療での注射薬(トリプタン皮下注やCGRP製剤)の処方をご希望される方へ、当院での大切なルールについてご案内いたします。

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【この記事のポイント】
  • ✅ トリプタン皮下注やCGRP注射薬(エムガルティ等)はオンライン診療での処方が可能です。
  • ✅ ただし、安全のため「初回導入(初めて使う方)」はオンライン診療では行えません。
  • ✅ すでに他の医療機関で導入され、現在使用中の方(継続処方)のみが対象となります。
  • ✅ 継続処方をご希望の際は、必ず「お薬手帳」など使用を証明できるものをご用意ください。
目次
  1. 対象となる頭痛治療の注射薬
  2. オンライン診療での注射薬処方ルール【重要】
  3. なぜ「初回導入」はオンライン診療で難しいの?
  4. 継続処方をご希望の方へのお願い

対象となる頭痛治療の注射薬

当院のオンライン診療で「継続処方」が可能な注射薬は、主に以下のものです。これらは、片頭痛群発頭痛の治療に用いられる専門的なお薬です。

  • トリプタン皮下注射製剤
    (例:イミグラン皮下注、スマトリプタン皮下注)
    強い頭痛発作が起きた時にご自身で注射し、速やかに症状を和らげるお薬(急性期治療薬)です。
  • CGRP関連注射製剤(抗CGRP抗体薬・抗CGRP受容体抗体薬)
    (例:エムガルティ、アジョビ、アイモビーグ)
    片頭痛発作が起こるのを予防するために、月に1回(または3ヶ月に1回)定期的に注射するお薬(予防治療薬)です。

オンライン診療での注射薬処方ルール【重要】

患者さんの安全を第一に考え、当院のオンライン診療では、これらの注射薬の処方に関して以下のルールを定めております。

処方の種類 オンライン診療での対応 備考
初回導入(初めてこれらの注射薬を使う) 不可 安全性の確認や手技指導のため、対面診療が必要です。
継続処方(すでに他院などで使用中) 可能 条件(下記参照)を満たす場合のみ可能です。

【継続処方の条件】

オンライン診療で上記の注射薬の「継続処方」をご希望される場合は、以下の点を満たしている必要がございます。

継続処方のチェックリスト

  • 現在、他の医療機関で対象の注射薬を処方され、使用中であること。
  • 「お薬手帳」や「診療情報提供書(紹介状)」、「処方せんの控え」など、現在その薬剤を使用していることを客観的に証明できる書類を、オンライン診療のカメラ越しに提示できること。

なぜ「初回導入」はオンライン診療で難しいの?

「すぐにでもオンラインで処方してほしい」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、これらの注射薬は、安全に使用するためにとても大切なステップが必要です。

特にご自身で注射を行う「自己注射」のお薬(トリプタン皮下注やCGRP製剤の多くが該当します)は、初めて導入する際に、医師や看護師による直接の手技指導(正しい注射の打ち方の練習)が不可欠です。

また、お薬がご自身の体質に合うかどうか、アレルギーや重大な副作用が起こらないかを、最初は慎重に確認する必要があります。万が一、強いアレルギー反応などが出た場合、すぐに対処できる対面診療の環境が望ましいため、当院では初回の導入をオンライン診療では行っておりません。

前川医師
頭痛専門医のひとこと

自己注射は、患者さんご自身の安全を守るために、正しい手技を確実に身につけていただくことが非常に重要です。また、これらのお薬は頭痛治療の「切り札」とも言える大切なお薬ですが、すべての方に適応となるわけではありません。安全に治療をスタートし、安心して継続していただくためのルールですので、何卒ご理解いただけますと幸いです。

継続処方をご希望の方へのお願い

すでにお近くのクリニックや病院でこれらの注射薬を導入され、治療を継続中の方が、お仕事の都合などで当院のオンライン診療での継続処方をご希望される場合は、喜んで対応させていただきます。

その際は、診察がスムーズに進むよう、ご予約時にその旨をお伝えいただくとともに、診察当日は、必ず「お薬手帳」など、現在の処方内容がわかるものをお手元にご用意の上、カメラに映していただけますようお願いいたします。

(例:お薬手帳の、薬剤名と処方日が記載されているページ)

患者さんがこれまで受けてこられた大切な治療を、オンライン診療でも安全に引き継がせていただくための確認となりますので、ご協力をお願いいたします。

この記事を書いた人
前川裕貴 医師
荏原ホームケアクリニック
頭痛センター長
頭痛・脳神経内科専門医
前川裕貴
2012-18順天堂大学 医学部 医学科
2018-20東京逓信病院 初期臨床研修
2020-23東京大学医学部附属病院 脳神経内科
2023-昭和医科大学 脳神経内科 客員講師
埼玉精神神経センター 頭痛専門外来
荏原ホームケアクリニック 頭痛センター長
2025-株式会社 Iris Wellness 設立
(ズツノート開発・運営)
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