専門医の頭痛ブログ

【頭痛専門医が解説】アトゲパント(アクイプタ)の効果・副作用・注意点を徹底解説

診察室で患者に薬の説明をする医師

【頭痛専門医が解説】アトゲパント(アクイプタ)は、新しいタイプの片頭痛予防薬として注目されています。今回は、アトゲパントの効果や副作用、服用方法、そしてどんな人に合うのかを詳しく解説していきます。

【この記事のポイント】
  • ✅ アトゲパント(アクイプタ)は、CGRPという物質の働きを抑える片頭痛予防薬
  • ✅ 1日1回60mgを服用。効果が高く、比較的安全に使用できる
  • ✅ ナルティーック(リメゲパント)とは、予防と急性期の使い分けが可能

アトゲパント(アクイプタ)とは?

アトゲパント(Ato;商品名アクイプタ)は、2026年2月に日本で承認された新しい経口の片頭痛予防薬です。アトゲパントは、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体拮抗薬という種類の薬で、片頭痛の発症に関わるCGRPの働きをブロックすることで、片頭痛の発作を予防します。

CGRPは、片頭痛の際に脳内で放出される物質で、血管を拡張させたり、炎症を引き起こしたりすることで頭痛を引き起こすと考えられています。アトゲパントは、このCGRPの受容体に結合して、CGRPの働きを阻害することで、片頭痛を予防します。

アトゲパント(アクイプタ)はどのように効くの?

アトゲパントは、CGRP受容体拮抗薬として、CGRPが受容体に結合するのを防ぎます。これにより、CGRPによる血管拡張や炎症が抑制され、片頭痛の発作が起こりにくくなります。

臨床試験では、アトゲパントを服用することで、片頭痛の頻度が有意に減少することが示されています。具体的には、月間の片頭痛日数(MMD)が、プラセボ(偽薬)と比較して平均1〜2日減少することが報告されています。

前川医師
頭痛専門医のひとこと

アトゲパントは、CGRP受容体に直接作用することで、片頭痛の発症を効果的に抑制します。従来の予防薬とは異なるメカニズムで作用するため、既存の治療で効果が不十分だった方にも有効な可能性があります。

アトゲパント(アクイプタ)はどんな人に向いている?

アトゲパントは、以下のような方に向いていると考えられます。

  • 月に4日以上片頭痛がある方
  • 既存の片頭痛予防薬で効果が不十分な方
  • 副作用が少なく、安全性の高い予防薬を希望する方
  • 注射薬に抵抗がある方

ただし、妊娠中または妊娠の可能性がある方、授乳中の方、重度の肝機能障害のある方は、アトゲパントの使用について医師と相談する必要があります。

アトゲパント(アクイプタ)の用法・用量

アトゲパントの用法・用量は以下の通りです。

通常、成人にはアトゲパントとして1回60mgを1日1回経口投与します。必ず医師の指示に従って服用してください。

アトゲパントは、食事の影響を受けにくいとされていますので、食前・食後どちらでも服用できます。ただし、毎日同じ時間に服用することで、血中濃度が安定し、より効果的な予防が期待できます。

アトゲパント(アクイプタ)の副作用

アトゲパントは、比較的安全性の高い薬とされていますが、以下のような副作用が報告されています。

  • 便秘
  • 吐き気
  • 倦怠感

これらの副作用は、多くの場合軽度で、時間の経過とともに改善します。しかし、症状が重い場合や、持続する場合は、医師に相談してください。

重大な副作用としては、肝機能障害が報告されています。アトゲパントの服用中に、倦怠感、食欲不振、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などの症状が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師の診察を受けてください。

アトゲパント(アクイプタ)の注意点

アトゲパントを使用する際には、以下の点に注意してください。

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方、授乳中の方は、医師に相談してください。
  • 重度の肝機能障害のある方は、アトゲパントの使用は推奨されません。
  • 他の薬剤との相互作用については、医師または薬剤師に相談してください。
  • アトゲパントの服用中に、体調の変化が現れた場合は、医師に相談してください。

また、アトゲパントは、片頭痛を完全に治す薬ではありません。あくまで予防薬として、片頭痛の発作を減らすことを目的として使用します。そのため、アトゲパントを服用していても、片頭痛が起こる可能性はあります。発作時には、トリプタン製剤などの急性期治療薬を使用してください。

アトゲパント(アクイプタ)とナルティーク(リメゲパント)の違い

アトゲパント(アクイプタ)とナルティーク(リメゲパント)は、どちらもCGRP受容体拮抗薬ですが、いくつかの違いがあります。

アトゲパント(アクイプタ) ナルティーク(リメゲパント)
効能・効果 片頭痛予防 片頭痛予防、片頭痛急性期治療
用法・用量 1回60mgを1日1回経口投与 1回75mgを1日1回経口投与(予防)、1回75mgを頓服(急性期)
特徴 予防に特化 予防と急性期治療の両方に使用可能

アトゲパントは、片頭痛の予防に特化した薬剤であるため、月に4日以上片頭痛がある方に適しています。一方、ナルティークは、予防と急性期治療の両方に使用できるため、片頭痛の頻度がそれほど高くない方や、発作時の頓服薬としても使用したい方に適しています。

どちらの薬剤が適しているかは、片頭痛の頻度や症状、ライフスタイルなどによって異なります。医師と相談して、最適な薬剤を選択してください。

前川医師
頭痛専門医のひとこと

アトゲパントとナルティークは、どちらもCGRP受容体拮抗薬として有効な片頭痛治療薬ですが、使い分けが重要です。アトゲパントは予防に特化しているため、慢性的な片頭痛に悩む方に適しています。一方、ナルティークは、予防と頓服の両方に使えるため、片頭痛の頻度や症状に合わせて柔軟な治療が可能です。

まとめ

アトゲパント(アクイプタ)は、CGRP受容体拮抗薬として、片頭痛の予防に効果的な新しい薬剤です。1日1回60mgの服用で、片頭痛の頻度を減らすことが期待できます。副作用も比較的少なく、安全に使用できますが、妊娠中や授乳中の方、重度の肝機能障害のある方は、医師に相談してください。

アトゲパントは、既存の予防薬で効果が不十分だった方や、注射薬に抵抗がある方にとって、新たな選択肢となる可能性があります。片頭痛に悩んでいる方は、一度医師に相談してみてはいかがでしょうか。

頭痛専門医の写真(前川裕貴 医師)
この記事を書いた医師
頭痛センター長 頭痛専門医 前川裕貴

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