専門医の頭痛ブログ

【頭痛専門医が解説】前庭性片頭痛(めまいを伴う片頭痛)|グルグルだけじゃない“フワフワ”の正体と対処

前庭性片頭痛の対処法(めまいと片頭痛)

結論:前庭性片頭痛は「見分け」→「早めの一手」→「予防設計」で軽くできます

専門家コメント:回転だけでなくフワフワ・船酔い感も典型。片頭痛の症状(光/音に弱い、吐き気)とセットなら疑いは高まります。

これ、前庭性片頭痛かも?(自己チェック)

  • めまいが5分〜72時間の範囲で続く/くり返す
  • 光・音に弱い/吐き気など片頭痛の随伴症状がある
  • 過去または家族に片頭痛がある
  • 頭を動かす/人混み/映像で悪化する

見分け早見表

特徴前庭性片頭痛良性発作性頭位めまい(BPPV)
誘因光/音/動き/ストレスなど寝返り・起き上がり等の特定の頭位
持続数分〜数時間(ときに長い)数秒〜1分程度が典型
随伴頭痛、光過敏、吐き気随伴は乏しい

専門家コメント:持続の長さと随伴症状で鑑別します。持続的な神経症状や難聴の増悪があれば別疾患の評価を。

今日の対処(急性期)

  • 静かな暗めの場所で安静、少量ずつ水分
  • 市販のアセトアミノフェン/NSAIDsを早めに
  • トリプタンなど片頭痛薬の処方がある場合は早めの内服
  • 吐き気が強い時は制吐薬併用で効果↑

※薬の使用は10日/15日ルールを超えないように(MOH を参照)。

くり返すなら「予防」を

一般的な片頭痛予防薬(β遮断薬、Ca拮抗薬、ARB、抗てんかん薬、三環系)に加え、CGRP関連薬も選択肢。
効果判定は2〜3か月、有効なら6〜12か月の継続が目安です。

専門家コメント:めまい中心でも片頭痛の枠組みで整えると改善が早いことが多いです。頭痛日誌に「めまいの時間/誘因」も一行メモを。

救急が必要なサイン

  • ろれつが回らない/手足の麻痺などの神経症状
  • 発熱・激しい頭痛(雷鳴頭痛)
  • 持続性で増悪する視覚・聴覚の障害

※当院は救急対応は行いません。緊急が疑われる場合は地域の救急へ。

当院オンライン受診の目安

  • めまいが反復し、片頭痛症状が伴う/既往がある
  • 薬の回数が10・15日に近い、または効きが不安定
  • 予防薬/CGRPの適否を相談したい

頭痛専門医の写真(前川裕貴 医師)
この記事を書いた医師
頭痛センター長 頭痛専門医 前川裕貴

頭痛は”記録×使い分け”で変えられます。あなたに合う薬・使い方・生活の整え方を、診療とMyカルテで一緒に見つけましょう。

頭痛ダイアリー「Myカルテ」 無料

スマホから簡単に頭痛を記録。当院の受診有無にかかわらず、どなたでも無料でお使いいただけます。

  • スマホで簡単記録 — メールアドレス登録ですぐに開始
  • 気圧アラート機能 — 低気圧を予測し、事前の対策をサポート
  • 医師へ自動連携 — 当院受診時はデータが医師へ自動共有。説明不要でスムーズ
💡 今すぐ使える:新規登録ボタンからメールアドレスを入力するだけ。1分で記録を始められます。

オンライン頭痛外来のご予約

公式LINEから予約し、ご自宅から受診できます。
Myカルテの記録があれば、診察時の説明の手間も省けます。

⚠️ 注意:急な悪化、意識障害、麻痺、激烈な頭痛などの救急症状は本外来の対象外です。すぐに救急外来を受診してください。
ご予約から受診までの流れを見る
  1. 1

    Myカルテ登録(推奨)

    まずはMyカルテに無料登録。日々の頭痛をスマホで記録しておくと、自身の傾向把握に役立ちます。

  2. 2

    LINEから予約

    公式LINEを追加し、メニューから「頭痛外来」を予約。問診票に回答します。

  3. 3

    オンライン診察

    予約時間になったらビデオ通話を開始。Myカルテのデータは医師の手元に自動連携されているため、説明の手間が省けます。

  4. 4

    お薬の配送

    診察後、処方薬をご自宅のポストへお届けします(最短翌日到着)。